2014-10-05(Sun)
阿部共実作品を読んだ何とも言えない感想
台風18号が元気に爆走してます。東京も一日中雨。
気がかりなのは御嶽山の火山灰がどうなるのかということ…濡れるとヤバそうなんですが…
久しぶりにマンガを。。。

阿部共実『空が灰色だから』1~5巻、『大好きが虫はタダシくんの』(秋田書店)
を一気読みしました。
「チャンピオン」で2011年~去年まで連載していたのが『空が~』
『大好きが』は単行本に収まり切らなかった分と書下ろし等を含めたもの
どちらも短編がメインです。たまに繋がりモノのお話がありますが、どこから読んでも問題ないといった感じ。
裏表紙にあるこの作品の説明は、
10代女子を中心に、人々のうまくいかない日常を描くオムニバス・ショート
コメディか、ホラーか、背徳か、純真か、説明不能の“心がざわつく”思春期コミック
そう、多くはどこか世間からズレた、捻くれた女の子が主人公で、オチでは失敗する。
ジャンルも多彩で毎回どう転ぶか分からないから、ページをめくる楽しさがある
これだけならよかったのに、、、
これだけじゃない。
はっきり言ってしまうと、
この2作品は
おかしい。狂ってる。
日常ってお前嘘つけと怒鳴りたくなるレベルで。
まず絵が独特だが、これがまたどうにも恐ろしい雰囲気を醸している。生気を感じられないような少女が出てくると、こいつは何をしですかすんだよ…とビクビクせなきゃならん。事実、ネジが外れすぎてるキャラが多く登場する。(良い言葉ではないが)障がい持ちみたいな。
ジャンルは前述の通り多彩である。だが、ブラックの度合いに差がありすぎる。
切ないだけの話ならまだいいけど、精神を叩き割ってくるようなものも。1話でもちょっと苦手だと思った人はそこでやめることを推奨する。
なぜなら、たちの悪いことに、ギャグ話かと思ったら突然キチガイじみた話になることがザラだから。ページをめくるとキャラが豹変。豹変というか気がふれてるってやつです
この阿部共実の黒い面を知った時、もうそこからは怯えながら読むしかないです。もはやキャラさえ信用ならないから。
「おっ、こいつはまともそうだな」→ぎゃああああああああああああ
「暗い話だな…」→ギャグじゃねーか!(激怒)
「暗いけど、ギャグオチだと信じる…」→ぎゃああああああああああああああああ
掌の上で踊らされてる感がすごい…
さらに特徴的なのがセリフ回し。妙に理屈っぽい・長ったらしいしめんどくさいセリフが延々と続きます。
…この理屈っぽさは恐らく多くの人が共感できてしまうのではないだろうか。読んでみればわかると思いますが、気に入らない人に心の中だけでブツブツ文句を言うこの姿は、いわゆる中二病っぽいなあと思いつつも身に覚えがあって苦笑いしてしまいます。。。
ただ、読み続けていると若干精神が不安定になりそうなセリフ回しも多いので注意。理屈を通り越していろいろおかしいんで。
ホラーものでは、解釈を想像にゆだねる部分も多いです。得体のしれない謎を読者に見せて、それが何なのか明らかにならず終わる。この後味の悪さが恐怖を煽ってくれます。
これだけ色々な感情を動かせるというのは評価せざるを得ないです。
よく2chでも「鬱になるマンガ」みたいに紹介されて、ねらーたちの精神をブレイクすることがあります。
確かにその1話だけでもインパクト大ですが、単行本を読めばそれ一辺倒ではないと分かり、いくつもの味で楽しませてくれる、不思議なマンガだと思います。
現在、阿部先生はWEBコミック・『死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々』を連載中。またやかましいタイトルを…
検索すればすぐ読めるので是非。ちなみに黒さはまだ発揮されてないのでご安心ください。ほぼギャグ。
あと無料で読めるもので、『大好きが虫はタダシくんの』があります。単行本の表題作ですね。元は作者自らがネットにアップしたものでした。
この作品である意味、阿部共実作品の印象が広がってしまった模様。とりあえず読んでみてください。スマホでもおkです
僕は一番の名作だと思います。ギャグっぽい入りから徐々に様子がおかしくなっていき、ラストでぐわっとくる。このラストシーンがいいですね…ただのおかしい人オチなら鬱すぎるエンドですが、まだ「嬉しい」という感情が残っている。でもそれを表現できない。涙…切ない…
他のお気に入りエピソードは
ひとりぐらし(1)
夏が始まる
金魚(2)
信じていた
世界の中心
少女の異常な普通(3)
世界一我侭な私から世界一ブスなお前に(4)
名乗る名もない
不謹慎なそれ(5)
私を許して
最終話
乙女心(大好きが~)
ドラゴンスワロウ
らへん。結構 百合も多いのは意外ww
…『デタジル人間カラメ』(大好きが~収録)、てめーはだめだ。投げっぱなし道中も気持ち悪すぎ、これが本当のマジキチだと痛感したよ!
では。
気がかりなのは御嶽山の火山灰がどうなるのかということ…濡れるとヤバそうなんですが…
久しぶりにマンガを。。。

阿部共実『空が灰色だから』1~5巻、『大好きが虫はタダシくんの』(秋田書店)
を一気読みしました。
「チャンピオン」で2011年~去年まで連載していたのが『空が~』
『大好きが』は単行本に収まり切らなかった分と書下ろし等を含めたもの
どちらも短編がメインです。たまに繋がりモノのお話がありますが、どこから読んでも問題ないといった感じ。
裏表紙にあるこの作品の説明は、
10代女子を中心に、人々のうまくいかない日常を描くオムニバス・ショート
コメディか、ホラーか、背徳か、純真か、説明不能の“心がざわつく”思春期コミック
そう、多くはどこか世間からズレた、捻くれた女の子が主人公で、オチでは失敗する。
ジャンルも多彩で毎回どう転ぶか分からないから、ページをめくる楽しさがある
これだけならよかったのに、、、
これだけじゃない。
はっきり言ってしまうと、
この2作品は
おかしい。狂ってる。
日常ってお前嘘つけと怒鳴りたくなるレベルで。
まず絵が独特だが、これがまたどうにも恐ろしい雰囲気を醸している。生気を感じられないような少女が出てくると、こいつは何をしですかすんだよ…とビクビクせなきゃならん。事実、ネジが外れすぎてるキャラが多く登場する。(良い言葉ではないが)障がい持ちみたいな。
ジャンルは前述の通り多彩である。だが、ブラックの度合いに差がありすぎる。
切ないだけの話ならまだいいけど、精神を叩き割ってくるようなものも。1話でもちょっと苦手だと思った人はそこでやめることを推奨する。
なぜなら、たちの悪いことに、ギャグ話かと思ったら突然キチガイじみた話になることがザラだから。ページをめくるとキャラが豹変。豹変というか気がふれてるってやつです
この阿部共実の黒い面を知った時、もうそこからは怯えながら読むしかないです。もはやキャラさえ信用ならないから。
「おっ、こいつはまともそうだな」→ぎゃああああああああああああ
「暗い話だな…」→ギャグじゃねーか!(激怒)
「暗いけど、ギャグオチだと信じる…」→ぎゃああああああああああああああああ
掌の上で踊らされてる感がすごい…
さらに特徴的なのがセリフ回し。妙に理屈っぽい・長ったらしいしめんどくさいセリフが延々と続きます。
…この理屈っぽさは恐らく多くの人が共感できてしまうのではないだろうか。読んでみればわかると思いますが、気に入らない人に心の中だけでブツブツ文句を言うこの姿は、いわゆる中二病っぽいなあと思いつつも身に覚えがあって苦笑いしてしまいます。。。
ただ、読み続けていると若干精神が不安定になりそうなセリフ回しも多いので注意。理屈を通り越していろいろおかしいんで。
ホラーものでは、解釈を想像にゆだねる部分も多いです。得体のしれない謎を読者に見せて、それが何なのか明らかにならず終わる。この後味の悪さが恐怖を煽ってくれます。
これだけ色々な感情を動かせるというのは評価せざるを得ないです。
よく2chでも「鬱になるマンガ」みたいに紹介されて、ねらーたちの精神をブレイクすることがあります。
確かにその1話だけでもインパクト大ですが、単行本を読めばそれ一辺倒ではないと分かり、いくつもの味で楽しませてくれる、不思議なマンガだと思います。
現在、阿部先生はWEBコミック・『死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々』を連載中。
検索すればすぐ読めるので是非。ちなみに黒さはまだ発揮されてないのでご安心ください。ほぼギャグ。
あと無料で読めるもので、『大好きが虫はタダシくんの』があります。単行本の表題作ですね。元は作者自らがネットにアップしたものでした。
この作品である意味、阿部共実作品の印象が広がってしまった模様。とりあえず読んでみてください。スマホでもおkです
僕は一番の名作だと思います。ギャグっぽい入りから徐々に様子がおかしくなっていき、ラストでぐわっとくる。このラストシーンがいいですね…ただのおかしい人オチなら鬱すぎるエンドですが、まだ「嬉しい」という感情が残っている。でもそれを表現できない。涙…切ない…
他のお気に入りエピソードは
ひとりぐらし(1)
夏が始まる
金魚(2)
信じていた
世界の中心
少女の異常な普通(3)
世界一我侭な私から世界一ブスなお前に(4)
名乗る名もない
不謹慎なそれ(5)
私を許して
最終話
乙女心(大好きが~)
ドラゴンスワロウ
らへん。結構 百合も多いのは意外ww
…『デタジル人間カラメ』(大好きが~収録)、てめーはだめだ。投げっぱなし道中も気持ち悪すぎ、これが本当のマジキチだと痛感したよ!
では。
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